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データプライバシーへの新たな期待

近年、データプライバシーは人々やブランドにとって、ますます重要な問題となっています。公となったデータプライバシーのスキャンダルや、欧州連合のGDPR、カリフォルニア州のCCPAやCPRAなどの規制が大きく取り上げられるようになったことで、消費者は自身のデータプライバシーを保護することの重要性を、より強く認識するようになりました。Apple のように世界で最も有名で、親しまれているブランドの中には、プライバシーを重要な差別化要素としてブランド戦略の核にしており、このテーマに大きな注目が集まっています。

アイプロスペクトとマイクロソフト アドバタイジングが16か国、25,000人以上の消費者を対象に実施した調査によると、回答者の87%がデータプライバシーは特権ではなく権利であると考えており、64%が収集されるデータの量に懸念を抱き、半数がプライバシーへの懸念からすでにサービスの利用をやめたり、購買行動を変えたりしています。

ブランドは、こうした懸念を無視することはできません。単なる規制の遵守ではなく、イメージやビジネスを長期的に維持するための重要な検討事項となります。今日では、戦略においてデータプライバシーを単なる後付けにすべきではないと考えているマーケターの割合が増えており、68%が消費者との信頼を築くために、消費者データがどのように使用されているかについて、積極的に理解を示すべきだと考えています (iProspect 2020 Global Client Survey)。従来のバリュー・フォー・マネーの方程式は時代遅れではありませんが、データプライバシーを新たな変数として織り込むために再検討する必要があります。

データとプライバシーの価値交換における適切なバランスを見つけることは、容易ではありません。

当社の調査によると、一般的にマーケターは自分たちが提供する利益の価値を過大評価する傾向が見られます。またマーケターの半数(49%)は、消費者のデータの価値に対して、公正な対価を提供していると考えていますが、これについては消費者の37%しか同意していません。

一方で、下の表に示されているように、マーケターは消費者がデータを共有する動機を過小評価する傾向が見られます。興味深いことに、企業の製品やサービスの向上に貢献することが動機になると考えている消費者の割合が44%であるのに対して、同じように考えているマーケターはわずか9%でした。

 

 

このような意識の乖離は、価値交換のバランスを崩し、消費者の不信感やブランドの機会損失につながる可能性があります。そのため、ブランドは、視聴者のプライバシーに対する態度や行動に影響を与える特定の要因を明確にし、そのインサイトに基づいて、消費者に提案する価値交換を調整することが重要です。

同様に、価値交換に対する消費者の認識は、取引中にのみ形成されるものではないことを念頭に置くことも大切です。消費者の価値観は、企業とのあらゆるやりとりの総体であり、プライバシー問題に対する企業の信頼性によって左右されます。消費者の3分の2(67%)は、自身のデータが企業によってどのように利用されているかについて、ほとんど理解していません。ブランドは、プライバシーへの取り組み方について、顧客に積極的に働きかけることで懸念を払拭し、またデータと引き換えに提供する価値を説明することで、競合他社との差別化を図る機会を得ることができます。プライバシーポリシーを必ず読むと回答した消費者はわずか22%でした。したがって、自社のプライバシーポリシーについて明確かつ簡潔な言葉で定期的に顧客に説明することは、法律用語を用いて散発的にプライバシーポリシーを更新する競合他社と比較して、消費者のプライバシーニーズに大きな関心を持っていると示すことができます。

 

プライバシーと価値交換に関するグローバルな消費者調査をさらに詳しく知りたい方は、レポート「In Brands We Trust: The Intersection of Privacy and Trust in the Age of The Empowered Consumer by iProspect and Microsoft Advertising」をダウンロードしてお読みいただけます。

 

さらに、ブランドは最悪のシナリオにも目を向ける必要があります。どの企業もデータの侵害から完全に免れることはできません。だからこそ、もしデータ侵害が発生した場合における顧客の信頼を維持・回復するための体制を整えるためにも、今こそ対応プランを見直すべきなのです。対応チームを編成し、情報漏えいに直面した際に取るべき重要な行動について、従業員を教育、行動計画を文書化し、コミュニケーションを迅速に発信する枠組みを準備しておけば、情報漏えいに対して透明かつ効果的に対応でき、その結果として損害を軽減するためのベストプラクティスになるのです。

消費者との信頼を築くには長期的な努力が必要であり、データプライバシーの保護は不可欠です。そのためにもデータプライバシーは、ブランドが今日、そして明日にとるすべての行動の基礎となるべきものです。

 

当記事は、レポート「Future Focus 2021: Accelerated」からの抜粋です。

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