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クッキーレス な世界に備えよう

クッキーレスな世界に備えよう

2023年に向けて、今知っておくべきこと、必要なことをまとめたdentsuのレポートThe Cookieless Worldをダウンロードできます。 

 

何が起きているのか

マーケティングにおける「ビッグデータ」は、長年にわたって醸成されてきました。テック企業やプラットフォーマー は、人々の個人データのトラッキングを暗黙の了解とし、それをデフォルトの選択として扱ってきました。過去数年間にデジタルスペースで成長した企業にとって、それはオンライン上でいつでもどこでも自社製品やサービスを購入する可能性の高い人々にリーチできる、貴重なデータへの無制限アクセスを可能にしていました。

しかし、企業が収集しているデータについて消費者が懸念を示し始めると、オンラインで共有する個人データ量の削減、あるいは少なくとも個人データ共有の可否を選択できる処置を取り始めました。この消費者行動の変化は、デジタルマーケティング業界に革命を起こしました。

欧州のGDPR、ブラジルのLGPD、カリフォルニア州のCCPA、日本のAPPIなど、ユーザーの同意は、今や世界中のプライバシー規制の核となっています。現在、2人に1人 (52%) は、組織がユーザーに最も適切なオンライン広告を提供するために、個人データ使用への積極的な同意を得ることが不可欠であると考えています。

広告収入の面で損失するおそれの少ないAppleが見せたこのような動きは、多くのテック企業やプラットフォーマーが追随するきっかけとなりました。各プラットフォーマーもAppleと同様に、ユーザーのプライバシーを重視していることをアピールする狙いと思われます。また、AppleのiOS 14のアップデートと並んで最も注目を集めたのは、Googleによる2022年か2023年までにサードパーティCookieを廃止するとの発表と、その他の各種トラッキング防止策の増加です。これは、ブランドや広告主にさまざまな面で影響を与えるでしょう。

なぜ配慮が必要なのか

このような業界の劇的な変化により、ユーザー獲得に重点を置いたキャンペーンでは特に、広告のターゲティングやパーソナライゼーションの機会が減少していくとみられます。ブランドは、広告に反応した人を優先し、次のステップに誘う (メールアドレスなどのファーストパーティデータを共有して、今後のターゲティングやパーソナライゼーションに役立てる) など、戦略を調整することが重要になります。また、ユーザーの関心を引くようなクリエイティビティへの投資も継続していく必要があるでしょう。

ブランドは、これらの変化がマーケティング測定やKPIにも影響を及ぼすのだと理解する必要があります。例えば、サードパーティCookieがないと、ディスプレイやプログラマティックのビュースルーコンバージョンデータの多くが消えてしまいますが、それは消費者がバナー広告を見た後にコンバージョンしなくなるというわけではありません。

多くのブランドは、インタラクション (サイト訪問、バナーのクリック、カートの放棄など) に基づいてユーザーをリターゲティングするなどの戦術を活用し、モデリングによってオーディエンスを拡大しています。しかし、2023年のサードパーティCookieの終了に伴い、それらは影響を受けることになります。

サードパーティCookieの廃止は、オンライン上でのブランドとオーディエンスの関わり方を複雑にすることに間違いありませんが、代替手段は次々と登場しています。解決の特効薬はありませんが、多くのワークフローと新しいコンセプトが生まれている中、デジタルの世界ではプライバシー第一でありながらターゲティングや測定に役立つ選択肢を求め競い合っています。

どのように備えるべきか

広告主は、今後も継続したオーディエンスの活性化やデジタルプログラムの効果測定にあたり、耐久性のある方法を模索する必要があります。例えば、ファーストパーティのデータソース育成の重要性など、すでに知られている代替方法もあります。また、それ以外にもGoogleのFederated Learning of Cohorts (FLoC) 、The Trade DeskやLiverampのユニークIDソリューションなど、開発中のものもあり、それぞれ規模や必要な投資レベル、インフラなどが異なります。

多くのブランドにとって、ビジネスの継続と成長は、単一の代替案からではなく、ニーズに合わせて複数の選択肢を組み合わせることで可能になります。ただ1つの方法をすべてに当てはめることなどもはや不可能であり、その代わりに厳密なテストとラーニングオプションがパフォーマンスと戦術を証明するのに役立ちます。そしてそれはおそらく、以下の組み合わせに基づいているでしょう。

  • ユーザーが自身の個人情報や顧客関係管理 (CRM)、メールアドレスを共有したくなる方法を探し出すなど、ファーストパーティデータとの関係
  • 異なる環境下のユーザーを識別するために、ユニークIDや共有されたIDソリューションを使用したプラットフォームやウォールドガーデンとのパートナーシップ
  •  閲覧、接触するコンテンツを基にしたコンテキストターゲティングなどオーディエンスベースではないターゲティングソリューション
  • プラットフォーム内のアトリビューション、インクリメンタリティテスト、高速のメディアミックスモデリングなどのハイブリッドな測定モデル

 

Dentsuのグローバルマーケター向けガイド「The Cookieless World」(英語) は、2023年からのクッキーレス時代に備えて、今知っておくべきことと、調べておくべきことを重点的に紹介しています。

 

当記事は、iProspect のAssociate Director, Paid SearchであるCaroline Fülepが執筆し、日本語に翻訳したものです。