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デジタル・トランスフォーメーション・・・現在進行中

Andy Greenさんの寄稿に感謝します。

デジタル・トランスフォーメーションは、今業界で最もホットなトピックとして注目を集めています。ショッピングからエンターテインメント、生活管理まで、消費者行動のデジタル化が進む中、デジタル・トランスフォーメーションは実質的にすべての企業にとって不可欠なものになっています。デジタル・トランスフォーメーション関連支出額は2022年に1.97兆ドルに達すると予想されており、多くのテクノロジーベンダーやコンサルティング会社、エージェンシーなどが、その一端を担おうとしのぎを削っています。

新たなビジネスモデルの兆しは至るところに見られ、人々の生活や彼らに製品やサービスを販売する企業に変化をもたらしています。Airbnbは2008年の創業以来の利用客数が5億人に達した一方、Thomas Cookは最近178年の歴史に終止符を打ちました。Uberはタクシービジネスに、Dollar Shave Clubはパーソナルケア大手のビジネスに、そしてAmazonは…あらゆるビジネスに闘いを挑んでいます。こうした新しいモデルの多くはまだ中長期的な実績を残しておらず、いまだ自社の利益ではなく投資に支えられている企業も多いとはいえ、旧型の企業を圧倒していることに変わりはなく、トランスフォーメーションが求められる根拠となっています。

トランスフォーメーションを成功させ、成果を上げている組織の名前をすぐに挙げられる人などほとんどいないでしょう。初期段階から多くの企業が改革をスタートさせ、投資を行い、確実に前進していますが、同時に多くの課題に直面していることも事実です。早い段階で成功を収めたのは主に、デジタル・トランスフォーメーションの要素が既にDNAに組み込まれていたため、他に先駆けてスタートを切り、成功への阻害要因をある程度取り除くことができた企業です。

デジタル・トランスフォーメーションの阻害要因

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アイプロスペクトの調査によると、マーケターがデジタル・トランスフォーメーションを成功させる上で最も重要だと考える3つの要素は、「確固としたコネクテッドデータ戦略の策定」、「適切なテクノロジーインフラの構築」、「明確なカルチャー・トランスフォーメーション戦略の策定」でした。逆に、また意外なことに、優先順位が最も低かったのは「経営幹部との連携」でした。

興味深いことに、彼らが最も重要だと考える要素と、最も看過または軽視されていると考える要素とを見比べた場合、後者が前者より高い割合となった3つの項目は「カルチャー」、「学習・育成」、「経営幹部との連携」であり、いずれも人に関係していました。このことはマーケターが、データとテクノロジーばかりを重視する業界の状況と、人的側面がないがしろにされがちな実体験に基づく現状との間で板挟みになっていることを示唆している可能性があります。

全く同じ企業は二つとなく、ビジネス・トランスフォーメーションの目標やロードマップは各社で異なりますが、デジタル・トランスフォーメーションのさまざまな段階にある組織でよく見られる共通の阻害要因は多数存在します。

外部の不確実性、内部の慣性

マーケターの半分以上が、消費者との関係改善の阻害要因として「競争の激化」を挙げています。また、同様に3分の1が「データ保護規則」を、4分の1が「メディアサプライチェーンの細分化」を挙げました。さらに「将来の地政学的不確実性」や「厳しくなる消費者の目」などその他の要因が重なる結果、一部の組織は何も決められず、どのような行動をとるべきか決定できず、何のアクションも起こさないといったことになる可能性もあります。企業のリーダーがトランスフォーメーションを行う理由について合意し、すべてのステークホルダーのために変革に向けた真のビジョンを打ち出さない限り、不確実な時代にトランスフォーメーションを成功させることはできません。

サイロはカオスを生む

組織内のサイロ(インセンティブに基づくもの、構造的なもの、文化的なものなど)を解体できなければ、チームとテクノロジーはつながらず、プロセスはシームレスにならず、最終的にはカスタマーエクスペリエンスが一貫性を失うどころか、最悪の場合、的外れなものになってしまいます。
一般にデジタル・トランスフォーメーションは、オペレーティングモデルの練り直しや、既存のマーケティング組織に新たな役割を組み込むための組織再編を必要とします。しかし実際には、既存のプロセスやカルチャーをどのように変革すべきかを解明しないまま、デジタルを独立した存在として既存のインフラに付け加えるケースがあまりに多くみられます。
また組織は、ビジネス全体に有効な変革をもたらす上で必要な深いビジネス知識を備えていないデジタルネイティブ人材を、強力なリーダーシップが求められるデジタル・トランスフォーメーションの責任者に据えることにも注意を払わなければなりません。
さらに、マーケターの5分の1が社内での共同作業を最も困難な課題と捉える中、部門を越えた効果的な情報共有がかつてないほど重要になってきているようです。

真の測定なくして、真の進歩はない

マーケターの80%は今後、製品やサービスのイノベーションにおいて自身がより大きな責任を担う必要があると考えています。そのため、特にパイロット版やイノベーションに関しては、確固とした測定フレームワークがなければ、ほぼ確実に失敗するということを肝に銘じることが重要です。
ビジネスが新たな慣行を拡大させるには証明可能な成果が必要です。さもなければ、何の進展もないパイロットを延々と繰り返す羽目になり、期待していた変化を起こせないリスクがあります。マーケターが回収を軽んじている場合、さらにそのリスクは大きくなります。測定ツールを超えて、企業内に強力な文化とプロセスがあれば、新しいビジネスの取り組みを試験的に実施することが容易になり、それを新事業の業務慣例の一部に組み込み、最終的には市場に影響を与えることができるようになります。

テクノロジーは特効薬ではない

電通イージス・ネットワークによると、マーケターの79%がテクノロジーを通じた自社ビジネスの変革が必要であると考えています。テクノロジーは確かにトランスフォーメーションを可能にするイネーブラー(手段)になり得ますが、それ自体が戦略(理由)になるべきではありません。
企業はテクノロジーに投資する前に、自社のビジネス目標、市場開拓モデルにおけるデジタルの役割、および組織にとってのさまざまな影響を十分明確にする必要があります。このことは特に、テクノロジーの内製化を決定するリーダーにとって重要です。テクノロジー内製化はマーケティング活動におけるオペレーション内製化と捉える傾向がありますが、それは1つの側面であり、検討すべきさまざまな側面があります。(例えば、適切な専門家の雇用、プラットフォームとの適正なパートナーシップ交渉、最新製品の機能に関するチームの知識の確保、データソースの法令遵守状況が厳しく検査されていることの定期確認など)「顧客データを収集するためにテクノロジーに投資したが、それをビジネス価値に変える方法がわからない」というマーケターは全体の40%に上りますが、そのような事態を避けるためには、カスタマーエクスペリエンス、潜在的な投資収益率、組織への影響、及び変革管理をすべて徹底的に見直すことが企業にとって不可欠です。

デジタル・トランスフォーメーションを成功させるためのフレームワーク

TCF独自のベンチマークデータベースSCHEMA®は、デジタルエコノミーにおいて組織がどのように顧客管理にアプローチしているかを示す数千のデータポイントを持っています。このデータに基づき、デジタル・トランスフォーメーションの成否を決める4つの柱はリーダーシップ、プロセス、人、オペレーション効率であると定めています。これらがしっかり揃っていれば、顧客や見込み客とのつながりが改善し、ビジネスがより効果的かつ効率的に行える上、今後さらなるディスラプションが起きても通用する戦略を策定することができます。一方で、これらの1つでも欠けた場合、既に数十億ドルが無駄にされているデジタル・トランスフォーメーション投資の新たな失敗例となるリスクがあります。SCHEMA®のベストプラクティスに基づく以下の10ステップのモデルは、デジタル・トランスフォーメーションの成功確率を最大化する助けとなることが実証されています。

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この記事はホワイトペーパー「Future Focus 2020: The Next Ten Years」から抜粋したものです。(英語版のみダウンロード可)

SOURCES:

 International Data Corporation (IDC), Press release, Worldwide Spending on Digital Transformation Will Be Nearly $2 Trillion in 2022 as Organizations Commit to DX, According to a New IDC Spending Guide, November 2018 - link

 Airbnb newsroom, Fast Facts, as displayed on news.airbnb.com as of October 2019 – link

 Thomascookgroup.com, Compulsory liquidation of Thomas Cook Group plc, September 2019 – link

 iProspect, iProspect 2019 Global Client Survey, October 2019

 Dentsu Aegis Network, CMO Survey 2019, July 2019 - link

 iProspect, iProspect 2019 Global Client Survey, October 2019

 iProspect, The Roundtables, Those who Tell the Stories, Rule the World, September 2019 - link

 Dentsu Aegis Network, CMO Survey 2019, July 2019 - link

 Dentsu Aegis Network, CMO Survey 2019, July 2019 - link

 Dentsu Aegis Network, CMO Survey 2019, July 2019 - link

 thecustomerframework.com, SCHEMA® Assessor Benchmarker™ - link